あやふや 

5.19 午後の新幹線に乗って東くだり。本当はビデオ課題用に今日トミの撮影をする予定だったが流れた。課題も一週延びた。とはいえ、綱渡りはかわらない。夜、美学校にもどって、大工原組の物撮り。テレビ画面を撮る。「画面一杯がテレビ画面になるように撮って」という注文だったが4:3のテレビ画面を16:9で撮るので画面の上下が切れる。そのまま撮ったが、注文を考えるとなんか違う気もする。
5.20 日中バイト。来週でAVブースの上司が退職される。身辺あわただしそうだ。
5.21 この週は何をしていたか思い出す手がかりがない。思い出せないということはなにもしてなかったということかしらん。合掌。
5.22 バイト。
5.23 
5.24 タニーの撮影。江ノ島で。潮が満ちてきてずぶずぶに。
5.25 バイト。
5.26 
5.27 バイト。
5.28 
5.29 バイト。後、文芸座で「千姫と秀頼」。あわただしく一本だけ見て出て美学校に行って、コラボの編集作業。
5.30 午後から美学校で編集作業。昨日からの音貼り付けがいまだ終わらず。夜、作業上がりの輩どもうちに来たりて飲む。朝までユーチューブ。
5.31 昼ごろおきて、馬場の安兵衛でつけめん。あいかわらずこの料理がうまいと思えない。味覚の発達していない関東人よ。と、関西人目線でさげすんだ。というか、つけめんという食べ物は発展途上というか、完成形でない食べ物だと思うのだ。つけめんは麺のつるっとしたコシを味わう食べ物だと推定するが、とすると、つけ汁があったかいのが納得できない。冷たい麺で食っていれば汁が温くなってくるし、麺も微妙な温度になってのびてくる。その麺の求める食感の食べ方があはずで、中途半端だと思うのだ。それを補うようにあつもりという食べ方があったりしますな。讃岐うどんには、麺を冷水で締めてからあつあつ、ひやあつ、という食べ方がありますな。熱いのも温いのもありますな。そばには鴨せいろがありますな。そっちはどれもありだと思います。だっておいしいじゃあないか。どっちやねん。ただ、つけ麺の甘酸っぱいつけ汁の味が嗜好に合わないというだけかもしれない。夜、クアトロでライブ撮影。おとぎ話。

身内のり 

5.11 バイト。バイト後、浅草名画座で「日本やくざ伝 総長への道」。マキノの中ですごく良くできている部類に入るのではないかしらん。先達にしては珍しく、端正という形容詞があてはまるような印象を受けました。というのもどっちかというとホれたハれた、のワッショイ感、の監督だと思っているのです(冒頭はじまってすぐ長いラブシーンがあるが、抑制されているラブ、「旦那がいてでも本当は健さんが好きだった」「旦那と健さんは義兄弟、旦那が務所に入ってしまって出てくる…」の、恋愛フックが義兄弟の歪みに上手く利いてこなかったような気がした。いや、自分に上手く読み取れなかっただけかなあ?)。とはいえ、ぼくはマキノさんが好きなのです。で、この作品の立ち位置をも考えるとどうなのかしらん。健さん主演新シリーズを目論んで続かなかったというようだけれど、やくざもの、という型が苦しくなってきたころ・時代なのかしら。マンネリの先の洗練のさらに先にあったのかしら。
5.12 病院外来。今日は診察のみ。最近血液検査が芳しくない。まあ、美学校のような乱れた生活をしていれば当然だろうか。診察後、天ぷらそば。文芸座で「宗方姉妹」を見た。小津をみたのは久しぶりだった。すごかった。映画は頭でっかちではいかん(映画というか芸事は)ということを思わされる。って、そんなことを思っている時点で頭でっかちである。夜、美学校。井川さんのシナリオ論。大和屋さんの処女ゲバゲバについて。授業後、ロビーで初等科の質問を受けてくれとのことなので、ロビーで原組と一緒に応答。その後、千年そば。今日はそばばかり。
5.13 バイト。
5.14 早稲田松竹で「夏物語」、「春のソナタ」。出てくる女の子がかわいくてロメールのスケベさにはニヤニヤしてしまう。なぜなら私はスケベだからだ!トミもロメールを見に来ていたのでまたも相席した。映画後、あせあせと美学校に移動して井川さんのシナリオ論その2。「冷や飯とおさんとちゃん」の「おさん」について。回想の処理。その後、荒木太郎リメイクのピンク「巨乳みだれ泣く」を見た。ほわ、ほんまに「おさん」だ。その後、千年そば。飲みながら田坂具隆について変なお話をきく。
5.15 バイト。夜、新幹線で実家へ。明日、友達の結婚式がある。
5.16 結婚式。高校の同級生の松浦。朝、加藤くんと待ち合わせて新快速で荒神口よりひとつ上った鴨川沿いの式場へ。式、会場の端っこで松浦の会社の同僚たちと彼の性癖について話す。相変わらずおっぱいが好きなようである。二次会前に四条にでて、塩、中野、松浦弟らと飲む。二次会は、風俗店が潰れた跡地にできたモヤモヤしたレストランで行われた。松浦、おめでとう。
5.17 朝から髪を切りに京都へ。中野に切ってもらった。その後、一人で本能寺へ。このあたりはよく通る場所ではあるが、初めて入った。宝物展をみた。夕方、三条麩屋町をちょっと上がったあたりだったか、にあった町屋を改造した定食屋に入った。うまかった。さらに店の女の子がかわいかった。よかった。
5.18 朝、電話してバイトを休む。朝からプール。和己と遊ぶ。うどんを食って、たねやへ。夕方、戻ってきて勇人のおじいちゃんのお参りへ。一応、これに行くためという名目でバイトを休んだのだった。

女の子へのぽんより 

5.6 昨晩からカト書のボンがきていた。そういや、昨日は雨の中夕方から阿修羅展にいったのだった。仏像みるのは直接興福寺にいかんといかんな。上野のもんじゃで一杯飲んで、その帰りに馬場の鳥安でもう一杯飲んで、タクシーにのってラーメンを食って、風呂にはいって、帰って寝た。昼に起きてから、雨が降るのに任せて、GWなのに何もしない。
5.7 夜からビデオを見だした。あれ、「ロード・トゥ・ドッグタウン」を見たのはいつだったっけ?始まっていきなりジミヘンのブードゥーチャイルドがずんずん響く。海に入る。波に乗る。プールでスケボーする。チームを組んでわいわいみんなで滑る。友達の妹にちょっかい出す。恋をする。スケーボーする。が、そのスケボーが原因で仲違いする。そうして仲違いした友達たちが、体を悪くした共通の友達のお見舞いに久しぶりに集まる。もう一度みんな一緒に滑って遊ぶ。ちょっと仲直りする。ああ、友情やなあと思ってみていた。ちょっと、じんとした。
いや、本当はこの日見たのはジャック・ベッケルの「エドワールとキャロリーヌ」であったはずなのだが。こちらはほぼ密室劇というか、おおきな芝居場は2シュチエーションくらい。恋人たちがけんかして、ドレスでもめて、もう終わり、あなたとは。かわいいなあ。ポンと入るポンヨリ(バストショットで)がかわいい女の子(アンヌ・ベルノン)の豊かな表情をさっと捉えていてメロメロする。ああ、こんなポンヨリ使いたいなあ。と思った。
5.8 バイト。ビデオの返却。明日のシナリオ会自主ゼミに向けてシナリオのアイデアだし。アイデアでない。ヴェーラの緑魔子特集を見に行ったらトミと会った。「生まれかわった為五郎」「日本人のヘソ」。森崎東はすごいなあ。面白かった。須川栄三の「日本人〜」は僕にはどうもピンとこず。合いませんでした。
5.9 自主ゼミ。二回目だが、参加者が前回より減ってグダグダしてしまう。いけない。とはいえ、他人の企画に好き勝手にアイデアをだしていくのは面白い。脳みそが動き出すのが分かる。ブレストをうまく利用したいものだが、果たしてうまく続けていけるだろうか。
5.10 夜中、自転車に乗ってバルト9にでかけ、「グラントリノ」をみた。ぼくは不勉強でイースト・ウッドをそんなに見ているわけではないので、なので彼にかぶれているわけでわないので、イースト・ウッド!と小さく呻くだけにしておく。

ザ・ゴキブリ/めろめろ 

4.25 ヴェーラで「ザ・ゴキブリ」と「非常都市」を見た。前者は東宝=石原プロ制作で渡哲也が暴力(?)刑事役なのだが、刑事ではなくリアルやくざに見えた。テンポが速く、スピード感むんむんで気分にたいそう合った。監督は小谷承靖という方。「活劇」と編集のテンポ―リズムではなく、テンポ、というのかなあ。そのシーンでカットとカットをどうつなぐかという思考、演出というか―を思った。後者は鈴木英夫監督。アテネで以前特集されていたのを数本見た覚えが。ぼくは司葉子が好きなので、彼女にメロメロしながら眺めていたので、司葉子しか覚えていない。ジャーナリストが癒着犯罪を暴こうと暗躍するがその癒着が親会社の新聞企業と繋がっていて、一社員としてどないせえゆうねん、と悶々としている間に強硬手段にでる。それが犯人隠匿にあたり、にっちもさっちも行かなくなってああ司葉子という筋書きである。おおざっぱである。というかメロメロしていたぼくだけの粗筋であろうか。(メロメロしていない人は→http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD22898/comment.html)それにしても、自分の物事の考え方や感じ方、認識について、心がうまく動かなくなってしまっていて悲しい。自分にかかった呪いが依然として解けていないように思える。いや、恋愛はそもそも不条理なもので、それゆえに素晴らしいのだ、ということを、自分が受け入れられないガキなだけなのだ。とは思う。が、とは思うものの、相手どころか、自分をも肯定できなくなってしまっているのが悲しい。それこそが自分自身にかかっている呪いの、よろしくないところである。なんとかしたい。どうしたらいいか。自分自身が呪いのようになってしまっている。今の自分にとってはただ振られた、お互いが合わなかったのね、というだけではなくなっているのが厄介だ。対話ができなかった、自分をうまく伝えられなかった、相手とのズレを解消できなかった、自分で動けなかった、自分が動けなかった、自分が、自分が、と分かり合えないというよりも、自他とのあいだで分かり合えないなりにすり合わせや対話ができなかったということが、自分を締め付けている。もはや対話の術はない。ただ、呪いの解けるのを待つしかない。ということを虚ろに悶々している。そういうことではなくだから恋愛は不条理なのだと開き直ることができない。困った。
4.26 文芸座で「槍と酒と女」と「武蔵と小次郎」を見た。前者、桜散る花見の宴席にて腹を切れといわれる始まりから画面全体、フレーム全体に何かが漲っている。画面全体が鬼気迫るというのか、とにかく映っているものそれぞれが、それぞれとして漲っているので、ははあ、内田吐夢かあと思いながら見た。後者、マキノ。小次郎の長い前髪をさっと首を振り上げて、ひらひらさせるのは今見ると某ホスト芸人のように見えて失笑してしまうが、当時から気障ったらしい感じを狙っているギャグか知らん。淡島千景が一人二役していて、ある人間の人生とその分身ともいえる別人の人生が進むにつれて折り重なってきて、小次郎が惚れてどうにもならなくなってくる。武蔵と対決するのに、吉岡の卑怯な手段とその裏での小次郎の暗躍というのも描かれるが、それでいて男と女、男と女、に着々と描写が移っていく。こうやって二本見て比較すると前後両者の興味の対象というのが焙り出される。ひとつは、全体が全体として漲ってひしひししている。もうひとつは男と女のほうへ男の女のほうへ。もちろんそれだけではないのだが、やっぱりそのようにも見えるのだった。夜、中野で飲んでいた井土組演出部と合流。スピリチャルの追加合流もあり、帰るタイミングを逃し結局朝まで。
4.27 朝帰り、寝ながらバイト。
4.28 夜、美学校。安井さんの映画批評入門2。「奇跡の海」の批評を課題提出。4000字のを書こうと思っていたがまとまらず、800字のほうにまとめ直して提出。提出するのはどちらか一方の形式でよかったのだが、書こうと思っていたものが書けず、なんだかお茶を濁したような気になった。思考の息が短い。むにゃむにゃ。ムラサキで飲酒。
4.29 祝日だがバイトあり。
4.30 
5.1 午後より自主ゼミ。参考上映用のビデオを借りに行って遅刻。ごめんなさい。みな最後まで書けてはいないが、企画を持ち寄る。少しずつ知恵を出し合い前進を試みる。講師がいないのでみんな好き勝手に発言するのだが、ブレストとしてはいいんではないか。一回目にしては悪くなかったのではないか。夜、飲酒。
5.2 かえに頼まれていた結婚式ビデオの編集。撮ってきた素材を渡されてこうしたいんだけれど、という大体のアイデアを受ける。入場用にかけるルーキーズ・オープニングをつかったPVと、情熱大陸風のドキュメントの二本。とりあえず、ルーキーズにとりかかる。昼から初めて、夜中の二時にだいたい終了。微調整は明日に持ち越し。近所のバーで軽く飲んで散会。
5.3 同じく、昼前から編集。まずPVをしあげ。次に情熱大陸風のへ。こちらはPVと違ってインタヴューなどを撮って来た依頼者のほうに構成を任せる。新郎新婦をしらないと難しい作業ではある。アウトラインを受けて作業し、夜、かえ達にまかせて大学同期飲みに抜けた。久しぶりの面子。馬場のわっしょいで飲む。二次会は東くんぶんぶんといつもの面子が残り、軽く飲んで別れた。家に戻ってみると、情熱大陸が進行しており、ずいぶん進んでいる。写真を持ち込みだして音楽をかければ大体はあがるとはいえ、まあそこらへんはCM制作会社の二人なので適応が早い。自分の意見を述べて作業。今日で終わらず、書き出しは明日に持ち越し。
5.4 さらに編集作業。微調整して書き出し。DVDとDVテープでカンパケ。お疲れ様でした。
5.5 雨を言い訳に終日家で愚図愚図すごす。「総長賭博」をビデオで見た。シナリオは確かにすごかったが、高橋さんに言われていた「うちの嫁が見ながら爆笑してしまったんですよ」という言葉には、うーむと少し納得する部分があった。三島由紀夫に「ギリシャ悲劇のようだ」といわれた作品も時代を経て人物造詣に感情移入できなくなっているのだろうか。いや、それとも何か違う理由があるのだろうか。個人的には渡辺譲さんのいうような客観ショット(いわゆる普通の客観ショット、主観ショットではなく、簡単に考え方を言うと、主観ショットは人物の感情にはいっていって撮るもので、客観ショットは客観的に人物の個性を撮るもの。というわけ方をされていた。まあ、美学校で井川さんから聞いたのだが。詳しくは→http://d.hatena.ne.jp/inazuma2006/20081116)で撮られているように思えたのが気になった。もうどうしようもなくなって引き返せず突き進んで行かざるを得ない悲劇を、登場人物にぐっと寄ってその感情を描くのではなく、時に少し気持ちが引いたように美的なカットが入ったりする。そのときにふと客観的なほうにもどってしまうので、悲劇から気持ちがそがれてしまうのではないかなあと考えた。個人的な生理の問題もあるのかもしれないが。うーん。ケイタイ小説のようなものがリアルとして受け取られるのに、悲劇の受け取られ方が浮いてしまうのはなぜか。ヤクザものの背景がもはや有効ではない?客観/主観および「総長賭博」についてはもう少し考えたい。

慰安 

4.17 朝より車を借りて四万温泉に湯治仕る。井土組の慰安旅行という名目。「千と千尋」の湯屋のモデルの一つになったらしい積善館という家。谷間の斜面に沿って下から上に広がりを持ち、その建造にどうしてか物々の輪郭がゆったりぼかされていくような薄暗さを見た。時間の堆積と湯治という名目によるものだろうか、それがもつ中腰でよっこいしょと腰掛けてしばらく立ち止まるような感じが色濃く(どんな感じ?湯治とは。湯に入ってゆっくり悪部治るのを待つというようなことだ。ああ、そうか。湯に入ってはを長いこと繰り返し、日々をすごし、体が徐々に作り変わっていくのを待つ(願う)。ゆったりと自分の体とお湯を、そのふたつを緩慢に攪拌して作り変えていくような)湯場の薫りが満ちていた。昼、岩山の上でかもしかを見た。怖ろしかった。夕方、がらんとした大広間でお膳をつついた。夜、仕事で遅れていたたけさんが、バスに乗って来た。バス停まで迎えに出ると闇の中でもうもうと湯気が立っていた。彼のほかには他の客は誰もいなかった。山は暗いので、やってきたバスの車中が妙に明るく思えた。誰もいなくなった明るいバスはターンして来た道を帰っていった。その、たけの誕生日ということで宿にケーキを持ち込んで食べて、日本酒を飲んだ。四万温泉の湯につかり酒を飲むとぼくは茄子の妖精と化した。茄子、とは見た目がそうであったらしい。風呂に各人持参した猪口を浮かべて酒を飲んだ。
4.18 ぶらぶらして温泉からバック。夕方より美学校にてほんちゃんの井土組ラッシュ。後、打ち上げ。制作部なので幹事であったが、二次会の設定を失敗した。二次会コースで二時間半いったあと、ひきつづき朝までの飲み放題にするのではなく、あの時間からだともうフリー注文でよかったかもしれない。とはいえ設定はそのとき集まる人と、そのときの乗りによるだろうからなかなか難しい。くやしくも読み違えてしまった。制作部としてはダメである!
4.19 
4.20 日中バイト。夜、美学校。演出実習の上映を見る。後、井川さんらとせんねんそば。
4.21 夜、銀座シネパトスで女番長ブルース 雌蜂の挑戦。上映前、劇場で瓶のジンジャーエールを飲む。珍しい。シネパトス付近は昭和臭い生活臭が依然再開発の隙間に残っているような感じで、もう少し早い時間だったら定食屋に入れたのになあ。今度は入れる時間にいく。上映後、仕方がないので近くの商業的なやっつけ仕事の面構えの店で野菜つけめんを食べた。科学の味がした。まずかった。
4.22 日中バイト。
4.23 企画ゼミ。一ヶ月がたったが自分の企画に進展がない。近道はないので書かないといけない。とは思うのだが、サボり続けている。
4.24 日中バイト。夜、池袋でシャーリーの好色人生・転落人生を見た。楽日で盛況。終了後、知り合いの方がたくさんいたので北口の安居酒屋で飲む。確か食券制の店で、生が10杯三千円とかではなかったか。安い。山の手の終電にのって、それから、地下鉄がなくなっていたので高田馬場から歩いて帰った。